糖質制限ダイエットが人気ですが、ずっと気がかりでした。
尊敬する杏林予防医学研究所の山田豊文先生の炭水化物のお話をご紹介します。
少し難しいですが、本当にスッキリしました。納得です。やはり、日本人は穀菜食で生きましょう!
本来、動物細胞が活動するためには、細胞外にグルコースがあることが基本であり、そのグルコースは食物から糖質として摂取することが、生体にとって余計な負担をかけない秘訣です。
炭水化物の摂取を減らした場合、脂質を原料にして糖新生が起こりますが、その場合に低級脂肪酸や脂肪由来のグリセリンだけが原料になるなら良いのですが、高タンパク質食をした場合にはアミノ酸が原料として多く使われ、その場合にアミノ基を処理するためにアンモニアが多く発生して、体の汚染につながります。糖新生は細胞の修復や活性にとって大変重要である事が分かっています。その場合でも、カロリーを減らす習慣や定期的な絶食によってケトンを作るのが長く安全に行える方法なのです。
また植物性の食物繊維にはセルロース、ヘミセルロース、リグニン、ペクチン、イヌリン、グルコマンナンなど多くの種類があり、多く摂取することができます。動物性の食物繊維にはキチンやキトサンがそれらは大量に摂る事は難しいものです。
そして、何よりも大切なことは、植物性の食物繊維を摂ることによって酪酸菌などの大腸に棲む腸内細菌が増えることです。これらの多くは土壌細菌であって、枯死した植物の食物繊維を分解して生きています。腸内にいる酪酸菌の多くは、自然界にいる土壌細菌なのです。だからこそ、植物のセルロースやヘミセルロースなどが必要なのです。酪酸菌はヒトの免疫の構築に関わるたいへん重要な腸内細菌です。
肉食をしていた狩猟生活時代から1万年以上が経過し、縄文期以降の日本人は植物性の食物を主食にしてきたため、現代の日本人の体も植物性食品に適応するように体の各部分が最適化されています。それは、上述の腸内細菌の種類も含めての話です。
ですから、日本人が、かつての欧米のような動物性食品主体の食生活をすると、それに見合った腸内フローラが形成され、酪酸菌が減少して大腸がんやアレルギーなどが増加します。
厚生労働省推奨の、糖質:タンパク質:脂質のエネルギーバランスは、60:15:25となっています。また、縄文人の糞石から分析した同エネルギーバランスは、62:12:26となっていますので、これらの数値がおおよそ理想的なバランスを言い当てているような気がします。
ちなみに、プラントオパールの解析によって、日本列島で稲作が始まったのは、遅くとも縄文中期、速ければ縄文前期からだと推定されています。縄文人もイネや穀類を食べていたのです。1万年以上にもわたってそのような食事に適応するように変化してきた日本人の体が、少なくとも一世代や二世代で変化することは難しいのです。
